駒田かすみ ~母として人として~
はじまりのはじまり


先日、姫路市内でも中高生の自転車での重傷事故が相次いで発生しました。
子どもたちが、被害者にも加害者にもならない為に、と思って活動してきたこれまでの中で、非常に哀しい出来事ですし、一日も早く回復してほしいと願うばかりです。

なぜ、私が『市議会議員』を目指したか…
なぜ、『自転車の教育を含めた環境整備』を主にしているか…
ただ、自転車が好き、というだけではここまでする人は少ないと思います。私自身もそうです。
なので、一度は『今の私』が存在するに至った理由と言うのを、きちんと表明しておく必要があると思います。

きっかけは、末っ子が小学校に入った時でした。それまで、保育園の送り迎えの為に自動車で通勤をしていたのですが、小学生になったら送迎が無くなるため、自転車での通勤を始めました。車で30分~40分、当時乗っていた変速のないシティサイクルで40分~45分でした。ガソリンは不要だし、天気が良ければ気持ちいいし、運動不足も解消できる!雨の時は車でいいや、そんな程度でした。

最初の頃はずっと『歩道』を通り、車は怖いものと思っていました。
そのうち、歩道の段差を通るより、車道を通った方が快適なことに気がつきました。
そんな感じで3年近く…クロスバイクの存在を知りました。

ちょうどその頃、当時中学生の長女の同級生が自転車で遊びに行った帰りに、轢き逃げ事故で意識不明の重体に。
スキー合宿の前日で、もう寝るだけ、という深夜11時前に担任の先生から電話での一報があり、翌日のスキー合宿は取りあえず中止で、筆記用具だけを持って通常通り登校するように、との事でした。
長女の通っていた中学校は1小1中で学年に2クラス、多くてもようやく3クラスと言う小規模校の部類でしたので、子どもたちの中で知らない子はいない状態。親も子も含めて衝撃的でした。1週間近く、犯人が捕まること、事故に遭った子が回復することを学校中が祈りつつ過ごしましたが、犯人逮捕のニュースの直後、その子は天に召されてしまいました。
今でも、その時の告別式の様子は忘れられません。親も、子も、先生も、参列した保護者も…すべての人にとって、忘れてはいけない悲しみであったと思っています。

それだけだったら、私もきっと『悲しい出来事』で終わらせてしまったかもしれませんでした。

1か月ほど後、今度はうちの長男が、車との接触事故を起こしました。小学校の卒業式を前にして、同じ校区内で…。
幸い、長男は車の陰から出てきた車に『自分から』突っ込んでいったような形で、前歯1本が折れただけで済みましたが、小学校の先生も、中学校の先生も、3学期と言う短い期間に2件目となる事故の報せに、どれだけご心配をおかけしたか。

私自身、長男にも『どうして車の陰から、出てくるかもしれないと思わなかったの?ヘルメットをなんでかぶってなかったの?』と問い質しました。車の運転をする大人にとっては、『かもしれない』と思って車に乗ることは普通であっても、そんなことを考えたこともない小学生にとっては、『陰から車が出てくる』というのは青天の霹靂だったようで、『???』の状態でした。ヘルメットも、長男は前かごに入れていたのですが、『重くてカッコ悪いから』と高学年になってからあまりかぶっていなかったようです。

それから、私は子どもたちと自転車で出かける度に、『ここから車が出てくるかもしれないから』とか、『ミラーに車が映っていないか確認しなさい』とか、『後ろから車が来る音を聞きなさい』等、しょっ中口うるさく言うようになりました。
どんなに勉強ができても、スポーツができても、優しくても、カッコよくっても、『命』がないと何にもならないんだよ、としつこい程言い募りました。

でも、自分の子どもだけでいいの?という思いは消えないまま、自転車通勤を続けるうちにクロスバイクに出会い、時速30キロ近くで本格的に車道を走るようになると、自分自身がヘルメットをかぶらずに自転車に乗ることは危険だという認識を持つようになると同時に、子どもたちのルールの無知さや、マナーの悪さ、その危険性に目が行くように…。
右側通行、併進、無灯火、携帯を触りながら、音楽を聴きながら…目にしない日はなく、その度に『この子達、大丈夫なのかな?』とか『この子達が事故に遭ったら、周りのどれだけの人が悲しむんだろう』と考えるようになりました。
そんな時、今度は高校生が加害者となった自転車事故で、5000万円の賠償判決と言うニュースを知り、自転車での事故は『被害者』になるだけでなく、『加害者』にもなりえる事を知っておかないと…とも考えるように。

大学時代に選挙関連のお手伝いをさせて頂いたり、結婚前に衆議院議員の私設秘書をしたりしていた関係上、以前から『議会へ』というお誘いは頂いていたのですが、子どもたちが小さかったこともあり聞き流していた『政治』という世界なら、ひょっとして『子どもたちを加害者にも被害者にもさせない為に何かできることがあるかもしれない』…そう思い始めました。

だからこそ、私のポリシーは『母として、人として』というスタートになっています。

まずは、母として、自分の子どもたち、自分の子どもたちを取り巻く子どもたちが『命』を大切にするために、頑張って行かなければならない。現在の私ができることから始めよう!それには、まず『自転車を取り巻く、ルールやマナーを含めた環境』を整備して、事故を減らせるようにしたい。
そんな思いで、今日も自転車で走っています。