駒田かすみ ~母として人として~
視察報告~高崎市・徘徊高齢者救援システム

7月13日は高崎市で徘徊高齢者救援システムについて伺いました。
高齢者の徘徊に関しては、以前の勤務先である医療法人でも、利用者様が自宅を出て予想以上の距離を歩いて行ってしまうことがあり、一斉メールなどの活用で捜索を行なったり、GPS端末を御守りという形で持って頂いたりという対策をしてきていましたが、GPS端末や携帯電話などは「置いて行ってしまう」という問題も多く、なかなか有効な対策が難しいのが問題でした。
ここ数年では、広域連携による捜索なども視察させて頂きましたが、高崎市では主に『靴にGPS端末を埋め込む』という形で対応されていました。認知症による徘徊の際に「靴を履かずに歩いている」という状況であれば、誰が見ても「おかしい」と通報に繋がると思いますが、そうではなく「散歩をしている間に道が分からなくなって、そのままどんどん進んでしまった」というような場合にも対応可能な点が一番のメリットだと思います。
そして、ご家族などが捜索を依頼して場所の確認が取れた段階で、必要に応じて警察などと連携して救援することができるというのは非常にありがたい形に感じました。基本的に機器の設置料と利用料は市負担で、靴と充電に必要な電気代のみというのも市民にとっては助かる点ですね。
一つ心配していた機器の大きさですが、私の靴サイズ(22cm)でも対応可能という事で、ほとんどの方が利用可能な点もポイントが高いように感じました。ただ、惜しむらくは靴のデザインがどうしても限られてくる事…。お洒落を楽しみたいという方にも対応出来るようになれば、これほど心強い物はないと思いました。

視察報告~富山市立図書館について

7月12日の午前中は、富山市立図書館を視察させていただきました。
富山市立図書館は『図書館らしくない図書館』で、建物の外観からして「これが図書館?!」という感じでした。
開館時間前に到着したのですが、明るくて広い上に既に開館待ちの方がロビーで新聞や雑誌などに目を通していらっしゃいました。内部は書架の高さが低めで圧迫感がないし、硝子張りで外が見えて気持ちよく、ガラス美術館が併設されていて図書館にいるのか美術館にいるのか…錯覚を起こしそうな感じでした。
勿論、貸出システムは最新で貸出図書の検索が楽なだけでなく、予約している図書の受け取りもカウンターではなく、自分でタッチしてセルフで可能な形。子ども向けの階では、子どもの目線にあわせた工夫もあり、至れり尽くせり。しかも全体としてゆったりとくつろぐ事ができる雰囲気は「活字離れ」ではなく「活字大好き」な環境に繋がりそうです。視察の当日も、小学生の皆さんが、図書館学習という形で来られていて、目を輝かせて図書館を見学していました。
更に、雑誌類の「スポンサー」制度は、図書館の経費節減だけでなく、近隣企業の地域貢献にも役立つだけでなく、その企業が広告したい雑誌のスポンサーとなる事で、地元の消費者へのアピールも可能という面白い制度だと思いました。
姫路市の城郭図書館も、書架の蔵書数や、立地、城郭研究所との併設による手狭感など様々な問題があり、会派としてもそのあり方を考える必要性が高いと認識しています。中央図書館という形が求められている面もあり、今後の参考として非常に勉強になりました。

視察報告~シェア金沢について

7月11日に、金沢市にあるシェア金沢に視察に行かせて頂きました。
シェア金沢は、学生から高齢者までが一つのコミュニティを共有して支え合って暮らす形で運営されている『街』で、こちらは基本的に視察と言っても自分達自身での見学という形でした。
デイサービスと温浴施設・食堂の建物で概略をお聞きしてから、実際に『街』の中を見て歩きました。
サービス付高齢者住宅と学生向け住宅、児童入所施設が違和感なくあるだけでなく、補い合って支えあえる形になっているのは、コンパクトシティの未来形を見ているように感じました。
売店などでは、学生だけでなく高齢者住宅に入居されている方もボランティアとして働いておられ、生き甲斐を保ち続けながら悠々自適の生活を楽しんでいらっしゃる様子が伺えますし、産前・産後ケアもあることで街全体が命に優しいように思いました。
これを姫路で…というのはなかなか難しいかもしれませんが、支え合うコミュニティの形として、非常に参考になりますし、街の再開発などの際には是非このような形でできれば理想的だと思います。

視察報告~山口県・コンパクトなまちづくりモデル事業~

19日は山口県のコンパクトなまちづくりモデル事業について。
山口県のこちらの施策は、県内の市町と協働して腸内に横断的な支援チームを設置して、各市町との役割の中で県が行うべき事業を重点実施する、というもの。姫路市で考えた場合には、連合自治会単位で行うまちづくりに関して、姫路市がその役割を担うべき点を事業として実施するというのが近いかと思います。


とは言え、コンパクトシティ構想自体は、現在日本中で行われている事でもあり、山口でコンパクトシティの内容自体を改めて見るのでは無く、やはり県市の関係性や役割分担などの認識を教えて頂くのが、連携中枢都市として播磨圏域をリードする役割を担う姫路市として重要だと思いました。


その中で、外部アドバイザーの派遣という形は、その市町の取組みに対しての専門的な助言という面で、10万人規模の都市ではハードルが高い「少子高齢化時代にふさわしい、子育て世代と、高齢者が安心して居住できるコミュニティの追求」をサポートする上で、有用性が高いと思われます。このような取組みは今後、播磨圏域で、各市町がWin-Winの関係であり続ける為にも、必要性が高いと思われます。

視察報告~佐賀県・子ども、若者支援~

18日の午後からは、佐賀県の子ども・若者支援について視察させて頂きました。


こちらで、子ども・若者支援と聞いてそれまでに思っていた「支援」とは違う「アウトリーチ」の本当の意味を考えさせられました。全国でも、もちろん姫路でも「若者サポートステーション」や「中間就労支援」などは展開されていますが、本当に「個別対応」までできているのか、その人だけでなく「周辺環境(人間関係や金銭関係など)」を含めた形での取組みになっているのか、という面をきちんと考えなければ、表面を取り繕っただけで実際には何も変わっていないのでは無いか、という現実を突きつけられた気分でした。

チーム構成も『ありとあらゆる職種がそれぞれの意見を持って、本人にきちんと寄り添う』とひと言で済ませる事が出来ない内容で、一つ一つの事例が前例化しないことの重要性も感じられました。そして、その本人ときちんと話が出来る関係を築く為にできる限りの情報をきちんと集めるだけでなく、本人にとって受け容れやすい環境を先ず作るという姿勢は、これまでの支援の中では重要視されてこなかったのではないか、と思うと誰の為の支援なのか、という疑問が。


この活動を全身全霊をかけて出来る人材が、全国にどれぐらいいるのだろう?佐賀県だけではもったいない!と真剣に思うと同時に、アウトリーチの難しさをひしひしと感じました。さが若者サポートステーションは、大人の責任を言葉ではなく、肌で感じる場所でもあり、自分自身が困った経験があるからこそアウトリーチに取り組む次世代が育ってくる場所にもなっているように思いました。


そして、このように役所という制約の無い形だからこそできる活動を、県としてバックアップするという形は最適なのだと…。姫路でもこのような情熱を持って取り組まれる方がおられたら、是非全力で応援させて頂きたい!と思います。

視察報告~熊本市・災害時行動計画~

18日は熊本市で、災害時の行動計画や受援計画について。
…と言っても、日程の都合上、前日に熊本入りして、集合時間までに時間が有ったので、早朝に熊本城周辺を一回りして様子を見てから視察に臨みました。


熊本地震に関しては、各種報道等でほとんどの方がご存知の通りですが、その中で、災害時の行動が、それまでの避難所マニュアルの通りに進むのか、更には支援物資の配送なども含めての実態をお聞きすることが今回の視察の目的です。


お話を伺う中で、個人的に一番印象に残ったのが「避難所運営マニュアルがあっても、熊本には地震は来ないと思い込んでいたり、その存在を知らない職員がいたりした」という事実。結局、各避難所で「日常から」避難所協議会を設置して、話をすることの重要性が見えてきたという事でした。
その中でも、避難所協議会のあり方については、姫路市でもしっかり見習う必要があるように感じました。


熊本市の避難所協議会は、市職員・学校職員・地元住民(自治会役員)というこれまでの枠組みだけでなく、そこにPTA役員などの「普段学校を使用している子どもの保護者」を含める事で、女性や子ども達の視点での避難所運営に繋がる形になっているのは、非常に有意義に感じました。実際、小学校高学年の児童や中学生等、アテにするわけではなくとも、非常時にはその存在がありがたい世代の保護者が一緒に話をする事で、運営がスムーズに進むことも期待できますし、最終的に避難所の解消を考える段階までの流れを作る事ができるのではないか、と思いながらお話を伺いました。これに関しては、今後、質問にも盛り込んで行ければと考えています。

視察報告〜福岡市・アントレプレナーシップ教育

5月17日〜19日に会派での視察研修に行ってまいりました。
17日は福岡市でのアントレプレナーシップ教育について。

今までのキャリア教育と言えば、将来の働き方を考えるという中に、暗黙で「企業で」という意図が含まれているように感じますが、福岡市でのアントレプレナーシップ教育は「創業」という観点が大きく、かといって「起業」を目的とせず立志精神を養うという点が驚きでした。


また、CAPSという「帽子屋さんを経営してみる」プログラムは、ゲーム感覚の中で子ども達自身が互いに意見交換をする事の重要性や、これまで見えてこなかった個性を尊重できる形で、それぞれの成功体験や手応えに繋がる内容でもあり、キャリア教育の一環として以外で、日常生活でのコミュニケーション能力の向上にも繋がっているように感じました。


更には、立志式を中学2年生で行い自分の将来を考えるという場面を設ける事は、受験を目前に控えた中学3年生の1年間の過ごし方についても、きちんと考える機会になるのではないか、という点も含め、見習うべきところが多いように思います。
様々な地域で「キャリア教育」が行われるようになってきましたが、何が正解か、ではなく全ての機会が、子ども達にとって「自分の生き方を考える」きっかけになることが最も重要なポイントだと感じました。

視察報告~札幌市立地適正化計画

2月6日~7日にかけて、札幌市の立地適正化計画について、建設委員会の行政視察が行われました。
ところで、立地適正化計画って何ぞや?という方もいらっしゃるかと思いますが、これは国土交通省で定める都市計画の一環で、コンパクトシティ化によって市民生活が持続可能な形を、という意図から市街化区域の中でも居住誘導区域を設けて、そこに様々な施設等を集約して都市機能を維持しようとするものです。簡単に言えば、居住誘導区域の中に皆住めば、歩いて用事が済むので、どんどん集約していきましょう、という形。

姫路で考えると、実はH22年度の市街化区域の居住人口は約84%、調整区域・年計画外区域の居住人口が15.8%であり、多くの方が調整区域で生活をしているため、立地適正化計画を策定する上でどのように調整を行うのかが鍵となってきます。その為に、既に施行されている自治体の状況を確認するのは非常に重要なのですが…。

札幌市は明治以降の開拓によって『計画的に』開発された地域であり、駅を中心として碁盤の目に道が通り…という土地柄なのは、大抵の方がご存知の通りです。そして、当然市街化区域に居住されている方がほとんど…。H22年の統計では、人口の98%以上の方が市街化区域内で、市街化調整区域には1.3%しかいらっしゃらないという事でした。もう、前提からして姫路市とは違いすぎて…(^_^;
更に姫路との大きな違いは、先祖代々の土地、という観点が非常に薄いこと。

その中でも、開発団地内での高齢化率が上がり、小学校の統廃合も進んでいるとのことで、小学校跡地の活用なども参考となる点が多々ありました。個人的には、小中一貫教育や義務教育学校の導入なども含めて検討することで、人口減少に歯止めをかけることができるのではないか…という思いがなかった訳ではありませんが…。

前提条件として、地下鉄がメインの交通網で、更に開拓によって広がってきた札幌という街と、気候が温暖で播磨国風土記の時代から連綿と土地に愛着を持って暮らしてきた播磨とでは条件が違いすぎる中でも、再開発という面での共通の課題はある、という事を実感するとともに、播磨地域にあった施策を考えていくことの重要性を再認識しました。

また、視察に合わせて、札幌市の中央地下通路の現地視察も行いましたが、雪のある街らしく、地下街が非常に発達しており目抜き通り年tの役割を果たしていました。姫路で言えば大手前通りの再整備が始まりますが、完成後に同じような賑わいを構築できるかどうかが鍵になりそうです。

視察報告~柏地域医療連携センター

1月26日は柏市における長寿社会のまちづくりということで、柏地域医療連携センターとその周辺について視察させて頂きました。こちらは原則として、複数議会・行政関係者との合同視察という事で、今回は山形県天童市議会の皆様とご一緒させて頂きました。

さて、この地域医療センター周辺は『豊四季台』というURが開発した旧来の『ニュータウン』ということで、若い世代から高齢者まで、様々な世代への対応を含めた形での地域再生事業と、それに合わせた形での地域医療という面の両面からのアプローチについて教えていただきました。

地域医療に関して言えば、在宅療養支援診療(訪問診療)を行っている診療所が31箇所とのことで、医師会に登録されている診療所の総数が280箇所のうち、専門科を省くと診療所の4~5分の1が訪問診療に対応されているのではないかとのことで、高い割合でもあり、更にICTシステムで他職種での連携を図っておられるという話でした。
それと同時に、自宅での看取りも増えているということで、最後まで自宅で過ごしたいという高齢者の方の希望に対応できる形は、今後のニーズとしても姫路市が取り組んで行く必然性を感じました。

ただ、この訪問診療、実際の状況として考えた場合に、医師の経営的な面での不都合は無いかも知れないけれど、『時間的な面』での疲弊が気になるところ。日常的に外来診療を行っていて、更に訪問を、というのでは、医療側の負担が大きくなるため、訪問診療のみ、という形も検討が必要では無いかと思いました。

地域医療連携センターでの説明の後、豊四季台の再開発状況等も見せていただきましたが、こども園、散歩道の整備や、団地内の店舗の再整備、カーシェアリング等、新しく整備された箇所と、旧来のままの箇所とを見比べると、多少の淋しさも感じました。

視察報告~越谷市助け合いの仕組み

25日の午後からは、越谷市で助け合いの仕組み作り事業について視察研修をさせて頂きました。
高齢者の居場所づくりを行うことで、社会的孤立を解消していこうというもので、「ふらっと」寄れる居場所づくりや講座屋イベントの開催、サポートスタッフの派遣サービス等を実施されていました。

地域支え合い活動は、サポートスタッフ(住民ボランティア)として登録した方が、利用会員の暮らしの中でのちょっとした困りごとのお手伝いをするという事でしたが、1回のサポートは『利用券(1枚500円)』を購入して渡し、サポートスタッフは利用券を地域の商店会で利用可能な商品券に交換するというものでした。
…が、この仕組み、確かに『ボランティア』ではあるものの、間に入って調整を行う社会福祉協議会の方の負担が半端じゃないように感じました。本当にボランティアに相応しい程度の内容なのか現地を確認して、そこからサポートスタッフの調整を行って…って、シルバー人材センターを活用した方が、高齢者の生きがいづくりには良いんじゃ無いかと、ちょっと困惑。

居場所づくり事業として現地を見せていただいた「ふらっと」おおぶくろでは、大勢の方が集まってお茶を飲みながら話に花を咲かせておられました。…が、介護サービスのないデイサービスといった風情で、仲の良い方がグループ化されているようで、初めて来られる方は参加しにくいんじゃないかとちょっと懸念も。もちろん、その地域で生まれ育ったり、長年暮らしておられる方が多いのであれば、もともと顔見知りばかりでしょうから困る事は無いのかも知れないけれど…という感じ。

個人的には、居場所づくり、として新たな場所を提供するのではなく、これまでの地域でのつながりを大切にしながら新しい方も受けいれる事が可能な形を推奨する方が良いように感じました。