姫路市自然保護審議会

1月27日に『姫路市自然保護審議会』で、姫路市の保存樹候補となっている樹木を確認しに行ってきました。
保存樹というのは、姫路市において古くから自生し市民に親しまれている古木、あるいは貴重な樹木を所有者をはじめ市や市民みんなで保護育成するために指定されるもので、平成の大合併で新たに市域に入った香寺町・夢前町・安富町・家島町について、平成24年から順次指定に向けて審議会にて確認をしており、本年度のメインは家島町でした。確認・指定された保存樹については自然探勝会でも観察される事があるとのことで、平成26年度は11月に開かれたとの事でした。
今回の資料には、樹木名・幹周り・樹高が書かれていて、過去に保存樹に指定された同じ樹種の平均値や、樹木の特徴などが一つ一つ記載されていて、私のように樹木について素人でも、どんな樹が選ばれているのかが分かる様になっていました。
朝9時に姫路市役所北別館ロビーに集合して、ご挨拶の後、辻井の行矢神社へ。こちらでは境内にあるイチョウとクスノキが候補に。イチョウは『チチ』が出ている珍しいものでした。私以外の委員の皆さんは基本的に樹木や自然の専門家の方ばかりなので、教えていただく事ばかり。

まずは市内の2ヶ所ということで、次に大津区吉美へ。こちらでも2本の樹を見せていただきました。1本は樹齢の割に大きく育っていて、火事の類焼を防いだという事で、幹に焼け焦げがありましたが、その分思い入れが感じられました。

市内の2ヶ所を回った後、家島へ。到着するとちょうど既にお昼の時間という事で、いえしま荘での昼食でした。やはり家島では魚が抜群に美味しいですね。

昼食後は、宮浦神社でビャクシンの樹を確認。今回の資料での幹周りと樹高が、神社の由来等を記載した看板の時よりもかなり大きくなっている事もわかりました。また、地元の方が大事にされていることがよく分かるのが、枝が建物にかかっていても、当たらない限り切らずに残しておられる点でした。

その次は榎大明神でエノキの樹を見せていただいたのですが、先代のエノキが折れてしまって植え替えて日が浅い(と言っても何年も経っている)らしく、まだまだ若木でした。みーさん、と地元の方の思い入れの強さは感じられましたが、あの斜面ではなかなか大きくなるのも難しいかと。
家島の2ヶ所の次は、西島・坊勢島へ船でした。
西島はいえしま自然体験センターへの桟橋からすぐの所に3本あるハマボウ。兵庫県でもレッドデータブックに記載されているそうで、淡路などにはあるそうですが、このあたりでは見られないとのこと。黄色い花が咲くそうですが、いちど花が見てみたいものです。

坊勢ではもともと船上から確認する予定でしたが、降船できる場所があり、恵美酒神社のクロマツを直接見ることができました。こちらではクロマツとアカマツの見分け方を教えて頂きながら、立派な松を確認。ただ、マツクイムシが隣接する松に付いてしまっているらしく、早急に手当が必要とのことで、管理されている方も2月に対策を予定されているとのことでした。
一通り、各樹木を確認した後は、家島事務所で保存樹に推薦するかどうかの審議を行いました。こちらでは、全員一致で推薦する樹もあれば、僅差の樹もありました。しかし、全体として姫路市の自然を守っていこう、樹を大事にしよう、という素晴らしい風土が感じられ、とても素敵な審議会に出席させていただいたと思いました。
今後、姫路市内で樹を見る目が『自然保護』の視点になることは間違いなさそうです。

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