8月20日は札幌市の『高度消防活動用資機材・都市型捜索救助資機材の整備』について視察しました。
と、その前に…高度消防活動って何ぞや?都市型捜索救助って?という所から。
実は、平成18年の総務省令改正によって『人命の救助を行う為の特別の救助器具を装備した消防隊』として、これまでの『救助隊』『特別救助隊』に加えて『高度救助隊』と『特別高度救助隊』という大規模災害や事故への対応を行う部隊の設置が義務付けられ、それを実施する消防隊が実施する消防活動を指すとのこと。特別高度救助隊は全国の政令市を管轄する消防本部と東京都に、高度救助隊は中核市を管轄する消防本部に設置とのことで、姫路市にも高度救助隊は設置されています。
で、その特別高度救助隊に配備されている資機材について、どんな特色があるか、また活用等について視察させて頂きました。
具体的な資機材としては…
特別消防隊として可搬式ブロアー・防火マスク・自家発光ワイヤーロープ・熱画像直視装置(赤外線カメラ)等の消防救助体制の強化に必要な資機材と、都市型捜索救助資機材としてブリーチング(探索用開口部を作る)用にエンジンカッター(2枚刃)・ハンマドリル・削岩機・ディスクグラインダー・背負式水嚢、ショアリング(開口部の安定化による進入・退出・救出路確保)用にコンプレッサー・エアネイラー(高圧エア釘打ち機)、要救助者の搬送用にバックボードやスケッドストレッチャー等、『ええっ?これが?』と一瞬目を疑うような機材も…。
お話を伺うと、一つの機材で30kgもあるような物もあり、基本的に6名の隊員ですべてを運ぶとなると、一人あたりの重量はかなりのものになるようです。という事は、日常の訓練もかなり必要という事も想像に難くないですし、特別高度救助隊・高度救助隊は一般の救助隊等への指導的な役割も担っているとのことで、頭が下がる思いでした。
でも、日常の訓練や資機材の配備は当然備えとして必要ですが、使用することがないように祈るのは、人として当然の思いだと感じました。